高分子論文集
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一般論文
ポリ(ブチレンサクシネート-co-ラクテート)/アルキルトリメトキシシラン処理有機化モンモリロナイトナノ複合材料の作製と物性
染谷 尚宏柴田 充弘水口 良森谷 貴史武井 俊夫森田 毅
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2007 年 64 巻 4 号 p. 237-244

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抄録

ヘキシルトリメトキシシラン(HTMS)またはオクタデシルトリメトキシシラン(OTMS)によるシランカップリング処理と N-ラウリルジエタノールアミン(LEA)塩酸塩によるイオン交換処理を併用したモンモリロナイト(HTMS-LEA-M または OTMS-LEA-M)とバイオベース生分解性ポリエステルであるポリ(ブチレンサクシネート-co-ラクテート)(PBSL)からなる複合材料をポリマー溶融混練法により作製した.XRD 測定の結果,得られた複合材料のクレイ層間へのポリマーの挿入量は LEA 塩酸塩のみで処理したモンモリロナイト(LEA-M)を用いたものと同等であったが,TEM 観察では明らかにクレイの分散性が向上していた.特に PBSL/OTMS-LEA-M ではクレイが非常に細かく均一に分散していた.クレイのシランカップリング処理と有機アンモニウム化処理を併用することにより,動的粘弾性測定によるゴム状領域での貯蔵弾性率と tan δ ピーク温度の上昇がみられた.引張弾性率においてもシランカップリング処理の効果が認められ,最もクレイの分散性が良かった PBSL/OTMS-LEA-M では無機含量が 5 wt%で PBSL 単体に比べて引張弾性率が約 2 倍,10 wt%で約 3.5 倍まで向上した.

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© 2007 公益社団法人 高分子学会
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