1955 年 12 巻 119 号 p. 102-108
各種乳化剤を使用してアクリル酸メチルの乳化重合を行い, 重合速度, 凝析値, 重合度およびそれを鹸化して得られるボリアクリル酸ソーダの極限粘度を測定した。 重合速度は一般に乳化剤濃度と翼に増加しており, エマルジョンの凝析値に及ぼす乳化剤の影響は酢酸ビニルの乳化重合とほぼ類似している。乳化剤の濃度変化によるボリアクリル酸メチルの重合度変化は酢酸ビニルにおける程大ではない。またボリアクリル酸ソーダの極限粘度は常にポリアクリル酸メチルの約1.5倍であることから鹸化によって切断されるような分枝は一應少ないものと思われる。