高分子化學
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ポリ酢酸ビニルの分岐構造について
第4報ポリ酢酸ビニル中の二重結合のポーラログラフによる定量法について
井本 三郎浮田 純二小南 次夫
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1957 年 14 巻 147 号 p. 380-383

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抄録
ポリ酢酸ビニル (PVAc) 中に存在する二重結合に過安息香酸 (PBA) を反応させ, その消費量をポーラログラフにて測定し二重結合の定量を試みた。まずPBA単独のポーラログラムは, 酢酸75-ベンゼン10-水15, 0.25M NH4NO3にて0.2×10-3mol/l以下の濃度では0ボルト付近に良好な還元波を示し, 濃度と波高は比例する。また二重結合とPBAの反応は緩慢であるが, 二重結合量に対し10~20倍量のPBAを用い2日間放置することにより定量ができることがわかった。その測定結果より塊状重合のPVAcでは0.02~0.04mol%の二重結合を有することが明らかになった。
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