抄録
通常のホスゲン化法によって合成されたポリカーボネート粉末を乾燥して, 窒素気流中で, 種々な温度・時間溶融し, その分子量および分子量分布の変化を調べた。その結果, 320℃ 以下の温度においては, 分子量がある一定値まで低下すると, それ以上の低下がないこと, 重量減がほとんどないこと, 分子量分布が鋭くなることを認めた。この現象は, 低分子画分の多少, 未反応モノマーの有無に著しく影響されることから, 分子末端の水酸基によるエステル交換反応の動的平衡, すなわち, 分子量分布の再配列に基くものであるとの結論に達した。その際, 低分子側成分の若干の増加を認めた。