1967 年 24 巻 272 号 p. 769-774
大量の高分子試料を分別するため, 大型カラムを試作し, それを用いて低圧法ポリエチレン40gを分別した結果について報告する。本装置ではボイラー部分をステンレス製にすることにより, カラムの上部と下部の温度差を1℃以内に制御することができ, また, 充てん物をカラム本体から容易に取り出せるようにした。分別は酢酸ブチル蒸気を熱媒として循環させ126℃で行ない, 担体としてCelite 545, 溶媒としてキシレン, 非溶媒としてブチルセロソルブを用いて1分別区分あたり約3時間を要して合計32の区分に分別した。その結果, 本大型カラムによる分別は従来の小型カラムによる分別と同程度まで分別効率を向上できた。