高分子化學
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ポリエチレンの研究 [第2報]
重合反應について (其の2)
谷 久也森 精一堀家 茂樹
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1947 年 4 巻 37 号 p. 126-134

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抄録

エチレンの高壓重合反應に對しては, 次報に述べる如く, 共存する極めて微量の他物質が, 重合反應又は重合生成物の性質に對して非常に重要なる影響を及ぼすので, 之等の他物質の除去と共に, その定量が極めて重要である。
殆んど純粹なるエチレン中に存在する酸素及びアルデヒザの微量を定量する方法を試み, ほい所期の目的を満足する結果を得たので報告する、著者等の當初の目的は充分な正確度を保ちつ成る可く速かに分析を行い得る方法を求むるにあつたのであり, この點から酸素に對しては鍋アンモンによる方法を選び、之を鹽化マンガンによる方法と比較對照して充分満足すべき結果を得, アルヂヒドに對してはヒドロキシルブミン法を採用してアセロルヂヒドとして定量した。酸素に對しては銅アンモン法及び鹽化マンガン法は共に正確度, 再現性良好で, 約0.O2%附近の酸素含有量に對して土0.003%程度の精度を保つものと考えられる。アルデヒドに封しては0.1-0.2%附近に於て士0.02%程度の精度が得られた。

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