高分子化學
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フォルムアルデヒド石炭酸樹脂に關する研究 (XII-XIII)
第12報附加縮合反應の動力學 (II) 2-2官能基反應
大岩 正芳
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1949 年 6 巻 57Supplement 号 p. 385-398

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抄録

石炭酸系合成樹脂, フルフラール樹脂, 尿素樹脂あるいはメラミン樹脂等の生戒反應は反塵形式の上ではポリ縮合反應と非常によく似ている爲, ポリ縮合反應の理諭がそのま々, あるいは少しの變形によう石炭酸樹脂等の, 附加縮合反應にも適用し得るのではなかろうかと一般に考えられがちである。なる程反應形式の上でポリ縮合反應も附加縮合反應も類似しているが, 前者はその基本反應が縮合反應一種類であるのに封し, 後者は縮合反應と附加反應の2種類の差本反應の混合により成立している。從つてこの差が高分子生成理論の上にも當然表われて來なければならない。處が今迄にこの差を明確に理論上より指摘した論文はなかつた。これがポリ縮合反應と附加縮合反感の雨者を混同せしめていた大きな原因の一つであろうと考えられる。筆者は第9報に引きつ々き附加縮合反應を動力學的に研究し, 分子量労布函数に迄到達することが出來, F1oryのポリ縮合理論と比較することにより雨者の差を明らかにすることが出來た。以下それにつき報告する。

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