コハク酸, 酒石酸, メチレン酒石酸および粘液酸のジエステルよりそれぞれのジヒドラジド誘導体を合成し, 種々のジカルボン酸クロリドとの界面重縮合反応における最適条件を検討した. その結果, 有機溶媒としてニトロべンゼンを用いることにより, 副反応によるエステル結合の生成を伴わずに比較的溶液粘度の高い親水性ポリヒドラジドを得ることができた. 得られたポリヒドラジドの溶液粘度, 吸湿性および熱安定性を調べた. メチレン酒石酸ジヒドラジドから得られたポリヒドラジドは高い吸湿性を示し, 他のボリヒドラジドと比べて有機溶媒に対する溶解性も良いことが分かった.