不飽和ポリエステル樹脂 (UP) および強化プラスチックス (FRP) の曲げによる応力緩和をUPの熱変形温度 (HDT) 71℃付近で検討した. 本報では, その簡便な実験方法と5要素のMaxwell模型: σ (t) =ε0 (E1+E2e-t/λ2+E3e-t/λ3), λ2>λ3による解析方法を提案し, その妥当性を確認した. また, HDTの前後でUPの平衡弾性率E1は1010dyn/cm2から108dyn/cm2まで2けたの低下が見られた. しかし, FRPでは広範囲にわたって1010dyn/cm2を保ち, ガラス繊維の効果が大きかった. 一方, UPの長い方の緩和時間λ2の温度依存性はFRPに比べて約3倍大きいのに対して, 短い方の緩和時間λ3の温度依存性は同程度であった. さらに, λ2>λ3の仮定からMaxwell模型の各項の影響などを推定した.