高分子論文集
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2-メチルテレフタル酸とアルキレンジアミンからのポリアミド
芦田 孝雄藤井 健史縄田 清栗原 修
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1983 年 40 巻 3 号 p. 173-176

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抄録

2-メチルテレフタル酸 (MTA) とアルキレンジアミンからのポリアミドについて検討した. ナイロン66と同様の2段階法で重合を行うと, 後期重合段階でゲル化が起こる. 安定剤として還元性リンオキシ酸及びその誘導体を添加するとゲル化が抑制できた. 還元性リンオキシ酸化合物と未端封鎖剤として脂肪酸ジカルボン酸を添加して重合すると, 溶融安定性の良い, 所定重合度のポリマーが再現性良く得られる. MTAとヘキサメチレンジアミンからのポリマーは融点: 295.5℃, 溶融紡糸性は良好であり, 延伸して得られた糸は, 中程度のヤング率 (820kg/mm2) を持ち, 寸法安定性が良く, 衣料用繊維として適している.

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