エポキシ樹脂とポリアミンとの初期硬化反応過程を明らかにするために, ビスフェノールAジグリジジルエーテル (DGEBA) とN- (3-アミノプロピル) -N-メチル-1,3-プロパンジアミン (M) 及びN- (3-アミノプロピル) -1, 3-プロパンジアミン (P) との反応をNMRを用いて, ゲル化点近くまで追跡した. 反応生成物の構造及び生成量をシグナルの位置と強度から解析した. その結果, DGEBA-M系の場合は, 生成した第2アミノ基の反応が予測以上に速く, また, DGEBA-P系においても, P分子内の第ニアミノ基の反応が予測以上に速かった. このことより, 低分子量で分枝構造の分子が多く生成し, 三次元化が急速に進むことがわかった. 1H NMRスペク卜ルから, 求めた反応率とDSC測定による反応熱から求めた反応率は比較的よく一致した.