高分子論文集
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射出成形解析における熱可塑性樹脂の粘度特性測定精度
中 裕之一柳 高時剣持 加津衛
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1988 年 45 巻 7 号 p. 561-565

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抄録

射出成形解析における熱可塑性樹脂の非ニュートン流勤特性を規定する粘度評価手法について, 従来から用いられてきた, キャピラリーレオメーターの考え方に対し, 新たに薄板平板流をモデル化した粘度評価手法と評価式を提案した. 代表例としてポリスチロール樹脂を選び, 二つの評価手法に従って実験的に粘度定数を求め, 双方を比較した. さらに2組の定数を流動解析に適用し, 精度として最も敏感な流動圧力に関して, 解析結果を実験値と比較した. その結果, 485~528Kの樹脂温度範囲内で, 従来法では±数10%の圧力解析娯差を生ずるのに対し, 本提案の手法では-3%~7%以内の解析誤差に収まることが確認された. また, 同様の効果は, ABS樹脂についても成立した.

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