高分子論文集
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サーモトロピック液晶性コポリエステルの粘度と分子量の関係
藤原 健一升田 利史郎高橋 雅興
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1990 年 47 巻 12 号 p. 973-976

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抄録

ポリエチレンテレフタレート (PET) と60mol%のp-ヒドロキシ安息香酸から合成された重合度の異なる一連のサーモトロピック液晶性ランダム共重合ポリエステルについて, フェノール/1, 1, 2, 2-テトラクロロエタン (1: 1重量比) 混合溶液中での固有粘度 [η] と1, 1, 1, 3, 3, 3-ヘキサフルオロ-2-プロパノールの希薄溶液中で超遠心による沈降平衡法を用いて重量平均分子量Mwを測定した. この結果, 次に示すMark-Houwink-Sakurada式が求められた. [η] =1.30×10-3M0.67w (30℃) FloryのK値はStockmayer-Fixmanの方法を用いて, 3.6×10-3と算出された. また, 本共重合コポリエステルはPETに近い特性比を有することから, 溶液中でのポリマー鎖はPETと同程度に柔軟性のあることが示唆された.

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