1990 年 47 巻 12 号 p. 977-984
非常に強いSHG活性を示す脂肪族ポリエステル/パラニトロアニリン (p-NA) 系材料について偏光顕微鏡によるモルホロジー観察, 粉末法に準じたSHG強度測定を行いモルホロジーとSHG強度の関係を明らかにした. 脂肪族ポリエステル/p-NA系は結晶性ポリマーマトリックス中にp-NA微結晶が分散した不均一系である. 結晶化過程はp-NA濃度及び結晶化温度によって劇的に変化し, SHG活性相は特定の結晶化過程からのみ生成する. それゆえ脂肪族ポリエステル/p-NA系のSHG強度はp-NA濃度と結晶化温度に強く依存し, SHG活性は特定のモルホロジーにおいてのみ観察される.