1994 年 51 巻 4 号 p. 283-287
従来の隣接2面角相互作用 (~1-5相互作用) を取り入れたRIS (Rotational lsomeric State) 法によるpoly (ethylene terephthalate) (PET) 環状3量体生成量の予測は実測値と合わない (1/5~1/10). この原因が非結合相互作用を無視したためであることを明らかにし, 1-6以上の非結合相互作用を取り入れた高分子鎖の統計を試みた. その結果PETの場合, 1-20相互作用を取り入れた線状3量体に対するシミュレーションより, 環状3量体生成量としてより妥当な値を得た. またこのシミュレーションをより高分子量のPETに適用し末端間自乗平均距離を求めたところ, 非摂動末端間自乗平均距離〈R2〉0の実測値とよい一致を示した.