高分子論文集
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ポリフェニレンエーテルおよびポリフェニレンエーテル/ポリスチレン相溶アロイの燃焼と構造変化
高山 茂樹雨宮 布美子武田 邦彦
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1996 年 53 巻 7 号 p. 406-414

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抄録

ポリフェニレンエーテル (PPE) およびポリフェニレンエーテルとポリスチレン (PS) の相溶性ポリマーアロイについてその燃焼挙動および有機リン化合物とのブレンドによる燃焼挙動の変化を調べた. その結果, アロイにおいてはPPEの含有量および芳香族有機リン化合物の場合にはその中のリンの含有量に比例して燃焼性が低下する結果を得た. またPPEおよびアロイの熱重量分析 (TGA), 燃焼表面の元素分析などによりPPEおよびPPE/PS相溶性アロイにおいて燃焼時には高分子表面で酸素不足になり, 不活性雰囲気中での高分子の分解反応が進むことが明らかになった. またPPEはこの過程で転位反応を起こし, さらに元素比では水素と酸素が少ない構造へ変化する可能性が示唆された.

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