1996 年 53 巻 7 号 p. 434-440
ポリアミド6 (PA6) と, 無水マレイン酸 (MAH) 変性した (グラフト率0~0.3wt%) ポリプロピレンとのブレンド (ブレンド比10~30wt%) を2軸混練押出機で調製し, 射出成形でテストピースを作製した. ブレンド比ならびに変性率の差によるモルフォロジーと摺動特性の変化を評価し, 機械的特性との関連を調べた. PA6/PPブレンドは, PPにMAHを導入して分散粒子径を変化させてもトライボロジー特性にはほとんど影響しなかった. トライボロジー特性と機械的特性の比較から, 両者の相関はMAHの有無によるPA6/PP間の相溶化に影響を受けることが推察された.