抄録
アロマティックプロセスオイル添加ポリノルボルネンシートの動的粘弾性に及ぼす架橋密度の効果を検討した. 損失正接 (tanδ) と損失弾性率 (E″) にはα分散に対応するピークのみが認められた. 架橋密度が増加するとき, これらのピーク温度は大きく高温側に移動するとともに, ピークはブロードになり, 特にtanδのピーク値は大きく低減した. ピーク温度の周波数依存性は, アレニウス型で整理でき, 活性化エネルギーは架橋密度とともに増加した. Sichinaが提案した近似式を用い, DSCから得られるTgと動的粘弾性測定の分散による活性化エネルギーから, ピークtanδを推定した結果は実測値とよく一致していた. また, 破断強度は架橋密度の増加とともにほぼ直線的に増大した.