抄録
グリセリンを添加したゼラチンゲルを乾燥した後, ホルムアルデヒド蒸気と反応させて架橋した膜について, 物理的・化学的特性および生分解性を研究した, 添加グリセリン量が増すと, 架橋膜はより柔軟で可塑性を有するものとなり, 延伸率と吸湿度は増加し, 物理的強度と耐熱性は低下した. グリセリンは, ホルムアルデヒド蒸気の浸透媒体として膜内部の架橋結合形成を促進するが, 水中では容易に溶出して膜を多孔化し溶解性を高める. このため, 水への溶解性を目安とした架橋膜の生分解性は, グリセリン量と架橋時間の双方に依存して決まることが明らかになった.