抄録
浸漬する硫酸の水素イオン濃度, 浸漬時間, 温度などを変化させ, 熱処理したポリアニリンのドーピング反応について検討した. 試料はキャスティングにより製膜され, 90~170℃で熱処理した後, 硫酸水溶液に浸潰した. ドーピング反応の指標としては赤外吸収スペクトルにおける1150cm-1に現れるピーク強度を用いた. 結果は反応が2段階で生じることを示しているようである. すなわち, 最初はイミンを保護しているある種の反応障害を一定の水素イオン濃度および時間をかけてくぐり抜け, ついでイミンと水素イオンが熱活性的に反応する.