2002 年 59 巻 11 号 p. 702-705
2, 2, 6, 6-テトラメチルピペラジニル-1-オキシ (TEMPO) ラジカル存在下におけるスチレンのラジカル重合を行い, 分子量分布の狭いポリマーが形成することを確認した. 得られたポリマー末端には2, 2, 6, 6-テトラメチルピペラジニル-1-オキシ基末端を有する. このTEMPO末端ポリスチレンをチオ酢酸存在下で処理することにより, 効率的にTEMPOを脱離させることが確認された. チオ酢酸処理前後のポリスチレンの熱重量分析により, チオ酢酸処理後にポリスチレンの熱安定性が向上することが認められた.