アクリル系モノマーのラジカル重合における触媒的立体制御
2003 年 60 巻 8 号 p. 391-399
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2003 年 60 巻 8 号 p. 391-399
α- (アルコキシメチル) アクリル酸エステルのラジカル重合が, 通常, アタクチックなポリマーを与えるのに対して, 触媒量のルイス酸を添加することにより, 生成ポリマーの立体規則性を効果的に制御することが可能であることを見いだした. ルイス酸として, 臭化亜鉛などのハロゲン化亜鉛を用いることによりシンジオタクチックな, 一方. トリフルオロメタンスルホン酸スカンジウムを添加することによりイソタクチックなポリマーが, それぞれ選択的に得られた. さらに, 臭化亜鉛-2-アミノエタノール錯体を添加することにより, ヘテロタクチシチーに富むポリマーを合成することも可能であった. また, 本手法を汎用性モノマーである (メタ) アクリルアミド誘導体のラジカル重合に応用することにより, イソタクチックなポリマーを選択的に得ることに成功した.
