2013 年 31 巻 p. 55-66
要 旨 保育者養成校の学生は「幼児理解」をどのように捉えているのか、Ⅰ回生とⅡ回生で、捉え方に変化が見られるのか。それは保育者とどのように違うのかを明らかにすることを目的に研究を行なった。学生は、保育者と比較すると「気になる子」に意欲的にかかわり理解しようとする意識が低いことがわかった。それにも関わらず、保育者よりも「気になる子」を理解できたと感じている。また学生の中には、「気になる子」を観察対象としてだけ見ており、保育者として包容力や責任感を持ち、子どもに積極的にかかわるという意識に欠ける者も多いといえる。Ⅰ回生は、子どもの欲求・要求が分かることを理解できたことと認識しているものや、「気持ちを理解する」ということの具体的な意味が理解できていない者もいる。それに対し、Ⅱ回生は、「気になる子」に自ら積極的にかかわっていこうという意欲が見られ、特徴を知った上で信頼関係を築き、その子に合った援助を行うという保育者としての意識に近づいている。