関西造船協会講演概要集
平成14年度秋季造船三学会連合大会(内関西造船協会)
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トランサム船尾の船底側面形状が船尾波抵抗に及ぼす影響
—実験的研究—
山野 惟夫楠 芳一鞍谷 文保小川 武範池渕 哲朗舩野 功
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p. 11

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抄録

幅の広い没水したトランサム船尾を持つ船舶が深い喫水で航行すると, トランサム船尾直後で前方への波崩れがしばしば発生し船体抵抗を大幅に増大させる。基本的なこの抵抗の減少策は船尾端形状の最適化である。本論文では, 船尾端形状を構成する要素の中からトランサム船尾船底プロファイル形状を研究対象としてとりあげる。この形状を設計する時に, 一つは, 所要のTKMを確保するために, 船尾端の最下点の高さが決まる。もうひとつは, プロペラ起振力を許容値以下にするために, プロペラ直上の船底高さが決まる。次に, これらの2点の間をどのような曲線で結ぶべきか?多くの設計者はこの部分に然程の注意を払っていないのが現状と思われる。しかし, 著者等のこれまでのトランサム船尾についての研究は, この部分の形状が上記の船尾端による抵抗と深く関係している事を示唆している。そこで, 本論文では, この部分の3つの基本的形状, すなわち「凹型」, 「凸型」, 「平型」について比較模型実験を行い, この部分の形状が, どのような形で, どの程度, 船尾端による抵抗に影響を及ぼすかを明らかにした。

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© 公益社団法人日本船舶海洋工学会 2002
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