主催: The Kansai Society of Naval Architects, Japan
共催: New Ship Technology Symposium (NewS-Tech), Asia Technical Excange and Advisory Meeting on Marine Structures (TEAM), Asia Pacific Workshop on Maritime Hydrodynamics (APHydro)
p. 12
1998年からフィリピンと日本との拠点大学交流計画が始まった。フィリピンのアウトリガー型漁船の性能改善を目的に漁船関係のプロジェクトが計画された。フィリピンのほとんどの漁船は、船体の両舷に浮体を有するアウトリガー型である。一般的には、この浮体とこれを支える部材は竹で作られている。本論文は、アウトリガー漁船にとって危険な波の条件を明らかにするためにこの漁船の船体運動特性を実験的に調べたものである。さらに、この漁船の船体運動を推定するための計算方法を開発した。この計算方法の精度は波の中での模型船の船体運動と比較検証されている。さらに、実験結果と本計算法での結果は良く一致した。これらの結果から、アウトリガー漁船はアウトリガーを取り外した単胴船に比べて向い波中の短波長域で上下揺れと縦揺れが大きくなるが、横波中では、上下揺れと横揺れを大きく減少していることが明らかになった。