抄録
レタス根腐病菌は特定の品種に対する病原性差異に基づきレース1~3の3つのレースに区分され,長野県ではそれぞれのレースに対応した抵抗性品種利用を主体とした防除対策が推進されている。抵抗性品種の有効活用のためには迅速なレース判別が不可欠なことから,レタス根腐病菌のribosomal DNA intergenic spacer領域の部分塩基配列をもとに,各レースのDNA 断片を特異的に増幅できるプライマーを設計した。このレース毎に対応したプライマーを用いたPCR 法により,レタス根腐病菌の各レース (1~3) を迅速に識別することが可能となった。