抄録
千葉県におけるコナガ Plutella xylostella は, 1992年春に初めて銚子地区においてIGR剤に対する薬剤抵抗性の発達が確認され, 同年冬には県内主要産地の全地域において抵抗性発達が確認された。そのIGR抵抗性はかなり安定し, 遺伝様式は不完全劣性遺伝と考えられる。また, 銚子地区においては1995年にはBT剤に対する抵抗性も確認され, R/S比は kurstaki 菌株で16~47, aizawai 菌株で10であった。また, 1988年と比較し, ネライストキシン剤の抵抗性発達は著しく, 有機リン剤もやや感受性の低下が認められた。