抄録
薬剤をチャの葉表だけに処理した場合のチャハマキに対する効果を, 表裏に処理した場合と比較検討した。食毒作用と接触毒作用を併せ持つクロルピリホス乳剤, プロフェノホス乳剤, メソミル水和剤, ビフェントリン水和剤では, 葉表だけの処理でも, 表裏に処理した場合とほぼ同じ効果が見られた。食毒作用の強いテブフェノジド水和剤, BT水和剤では葉表のみの処理では表裏の処理に比べ効果が低かった。その原因として, チャハマキ幼虫の主な摂食部位は葉裏であり, 葉表のみの処理では薬剤の摂取が少ないことが考えられた。