教育学研究
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論文
課外活動の量的拡大にみる教員の多忙化—一般線形モデルを用いた過去の労働時間調査の集計データ分析—
神林 寿幸
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2015 年 82 巻 1 号 p. 25-35

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抄録
 近年、教員の多忙化が政策課題とされており、教育学研究でも事務処理などの周辺的職務に伴う教員の多忙化が複数指摘されてきた。しかしこれらの指摘は十分な実証に基づくものではなかった。そこで本稿では現存する1950~60年代と2000年代後半の教員の労働時間調査について、一般線形モデルを用いた比較を行った。その結果、1950~60年代に比べて、2000年代後半以降の教員は、事務処理等の周辺的職務に長い時間を費やしているとは必ずしもいえず、他方で教育活動(特に課外活動)に費やす時間が長いことが明らかとなった。
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© 2015 日本教育学会
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