抄録
本研究では,子ども教室に通う児童を対象に,子ども教室享受感とメンタルヘルス及び,集団活動スキルの向上を目的とし,遊び支援プログラムを作成・実施し,その効果を検証した。その結果,学年(1・2年)と介入(プレ・ポスト)の2要因の分散分析において,享受感は, 2年生において介入前よりも介入後の方が得点が有意に高くなった。また,怒り感情,疲労,引きこもりは介入前よりも介入後の方が得点が有意に低くなった。性別(男子・女子)と介入(プレ・ポスト)の2要因の分散分析においては,怒り感情,疲労,引きこもりが介入前よりも介入後の方が得点が有意に低くなった。さらに,遊び支援プログラムに参加した回数群別による1要因の分散分析の結果,遊び支援プログラムに1回参加するよりも, 3回すべてに参加した方が疲労感が有意に低くなった。以上のことから,遊び支援プログラムは,享受感及びメンタルヘルスを向上させることが示唆された。