教育実践学研究
Online ISSN : 2436-0945
Print ISSN : 1880-2621
インドフェノール法による溶存アンモニア測定の簡易化
西川 洋史
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2023 年 26 巻 p. 1-10

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抄録
アンモニアは理科の様々な学習場面で扱われる重要な物質であり,実験で検出や測定を行うことは意義がある。アンモニア濃度の測定方法はインドフェノール法が一般的であるが,フェノールやペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウムなどの劇物又は毒物指定の薬品を使う。したがって,授業や探究活動でインドフェノール法を実施する場合は,より安全なサリチル酸ナトリウムや食品添加物として利用されるヘキサシアニド鉄(II)酸カリウムに置き換えた方法が教育的には適切である。しかし,この測定方法では,それぞれ異なる体積の数種類の溶液を混合するため,生徒にとっては極めて煩雑な実験である。そこで本研究では,より簡便に実験操作ができるよう,試験溶液をすべて同体積で混合する条件を検討した。具体的には,発色に大きな影響を及ぼす次亜塩素酸ナトリウム及び水酸化ナトリウムについて様々な濃度を組み合わせ,検出するための濃度範囲を求めた。
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© 2023 教育実践学会
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