杏林医学会雑誌
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原子吸光-高性能水系ゲル浸透クロマトグラフィーによる血中ヘモグロビンの高感度分析
石井 幹太
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1981 年 12 巻 3 号 p. 247-252

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抄録
有害な反応試薬をさけるため, 金属含有化合物に対し検出感度の高い原子吸光光度計を検出器とする高性能液体クロマトグラフィーを用いることによりヘモグロビン測定法の高感度化を実現した。その測定感度は液クロ用として日常用いられている屈折率測定用検出器に比べ十数倍良好であった。従って, 100倍希釈血液を分析試料に用いる場合, 本法による試料必要量は数μlで十分であった。さらに, 分析精度は変動係数2.1%以内, 測定可能範囲0∿7g/l, 分析所要時間約100分で, 従来法(シアンメトヘモグロビン法, アザイドメトヘモグロビン法)との相関も認められ, 総合的に実用に適した方法といえる。
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© 1981 杏林医学会
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