杏林医学会雑誌
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ビリルビンの蛋白結合に関する研究 : 〔I〕基礎的研究
田中 恵子村椿 春博田島 由美子勝目 卓朗小林 清
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1982 年 13 巻 4 号 p. 401-409

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抄録

ウシ血清アルブミン, α-グロブリン, β-グロブリンおよび透析人血清と, いろいろな濃度でのビリルビンとの結合量の測定から, ウシ血清アルブミンとビリルビンの結合曲線はmichaelis形であり, その結合分子数はγ/(ビリルビン濃度)とγの関係式から0.968と計算された。またβ-グロブリンについての結合曲線は実験に用いたビリルビン濃度では飽和点をもたないsigmoid形となり, この時のHill係数は3.22と計算された。透析人血清およびウシ血清アルブミン加β-グロブリンについてのHill係数は, その結合曲線からそれぞれ1.56および1.55と計算され, この二つの曲線は非常に近似していた。

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© 1982 杏林医学会
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