杏林医学会雑誌
Online ISSN : 1349-886X
Print ISSN : 0368-5829
ISSN-L : 0368-5829
総説
新興感染症とSARS (重症急性呼吸器症候群)
神谷 茂
著者情報
ジャーナル フリー

2003 年 34 巻 2 号 p. 75-82

詳細
抄録

正統感染症は減少し, 日和見感染症および輸入感染症が増加している。現在, 迅速診断, 有効な治療および予防などの対応が変貌する感染症に対して重要となっている。新興感染症とは近年, 新しく同定された病原体による感染症で, 公衆衛生上大きな問題を惹起する感染症と定義される。2003年3月より中国, 香港, 台湾を中心として大流行した重症急性呼吸器症候群 (Severe Acute Respiratory Syndrome : SARS) は最も新しい新興感染症である。SARSの疫学, 病原体, 臨床および予防について概説する。

著者関連情報
© 2003 杏林医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top