1977 年 8 巻 1 号 p. 29-34
いわゆるBayliss効果は動脈血流を阻止した場合, 細動脈の弛緩が生ずる現象である。血管機能の研究とレオロジー理論からこの現象のmechanimを解明した。皮膚血管とleft anterior descending artery (LAD)において反応性充血をおこない膠質滲透圧C.O.P.の変動を追究して生物系におけるC.O.P.にはその上昇に限界が存在することをあきらかにしその意義の重要性を解明した。細動脈の緊張はヘマトクリトの3乗に比例することを証明, さらにC.O.P.の上昇あるいは下降と細動脈の緊張の間にも密接な関連が存在することを推定した。なお心筋についてのC.O.P.のnegative phaseは臨床的に重要であることを想定した。