京都滋賀体育学研究
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野球内野手のグラウンダー処理におけるステップ位置の ばらつきと捕送球パフォーマンスとの関係
小倉 圭
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2020 年 36 巻 p. 1-12

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抄録

本研究の目的は, 内野手のゴロ処理において, 捕球時におけるステップ位置のばらつきと捕送球パフォーマンスとの関係を明らかにし, ステップ位置のばらつきがゴロ処理のパフォーマンスの客観的な評価指標になり得るか検討することであった. 大学野球選手および社会人野球選手24名を対象に, ゴロ処理の際の, 捕球位置を原点としたステップ位置のばらつきと捕送球パフォーマンスとの関係について分析した. その結果, 次のような結果が得られた. 1) 上位群は, ハーフバウンドの割合が有意に低く, 捕球成功率が有意に高かった. 2) 上位群は, 捕球位置の標準偏差が前後方向, 左右方向ともに有意に小さかった. また, ステップのばらつきと捕球位置の標準偏差(左右方向) との間に有意な正の相関がみられた. 3) 右足接地位置の標準偏差(前後方向) と送球動作時間との間に有意な正の相関がみられた. 4) 上位群は, ステップ角度が有意に大きかった. また, ステップのばらつきとステップ角度との間に有意な負の相関がみられた.  以上のことから, 捕球時におけるステップのばらつきは, 捕球パフォーマンスおよび送球パフォーマンスに影響を与え ることが考えられた. 本研究の結果は, 捕球時におけるステップ位置のばらつきが, 内野手の捕送球パフォーマンスを 評価するための客観的指標になり得ることを示唆する.

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