九州病害虫研究会報
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サトウキビに寄生するウンカ類特にPerkinsiella属の識別点と分布
大内 義久
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1965 年 11 巻 p. 103-105

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抄録

南西諸島のサトウキビに寄生するPerkinsiella属にはクロフツノウンカP.sacchuricida KIRK.とウシウンカP.sinensis KIRK.の2種があり,前種は,大島本島以南の島に分布し,後種は種子島,屋久島に普通てあるが,大島以南の島では発生が少ない。両種は形態的に非常に良く似ているが,雄ては生殖器と尾端,雌では2nd-valvulaの形態を観察すれば明らかに識別できる。ウイスロウンカNuntata muiri KIRK.も重要なサトウキビの害虫で.南西諸島に広く分布する。
これらの外に名瀬市予察灯からPerkinsiella sp.を,また沖繩の蔗園をスイーピングしてStenocranus nigrifrons MUIRを検出したが,サトウキビへの寄生加害についてはなお調査を必要とする。

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