九州病害虫研究会報
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白菜軟腐病菌の呼吸作用に対する抗生物質銅剤の影響
小林 研三
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1965 年 11 巻 p. 19-21

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抄録

1. E. carotovoraの自己呼吸を推定したところ,25℃,30℃の温度差については各時間経過後僅少ながら差異を認めた。
2. 基質,pectine, glucose, galactoseについてSM剤,銅剤,混用 (SM剤+銅剤) について呼吸作用をみたがpectineでは三者間に大差なく,glucose galactoseの糖類基質では各薬剤問に差異を認めた。
3. 糖類を基質として供試した場合の各種薬剤間の差異をみたところ,銅剤,SM剤とは大差なく両者の混用が最も呼吸阻害量が多かった。殺菌作用の面からは銅剤とSM剤は相当差異が認められたが,呼吸阻害の面からは両者には大差は認められなかった。これは銅剤の残効についての1つの証拠になりうると推察する。

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