抄録
コンクリート槽につめた立枯病菌汚染土中の細菌数の密度の変化を消毒剤の効果範囲の指標とするため変法ドリガルスキー培地を用いた稀釈平板法によりクリスタルバイオレット耐性菌数を明らかにした。
(1)対照としたクロルピクリンでは密度が極端に低下した103レベル以下の範囲は最大巾20cm,最大深度約30cmであった。
(1)アイオピクリンは非常に異なったパターンを示し,注入点より上方への拡散が著るしく,103レベル以下の範囲が最大巾約25cmに拡がり,しかも表層部分での密度低下が著るしいのに反して,注入点より下層での密度低下はクロルピクリンに比較して著るしく劣った。
(2)ガスパはクロルピクリンよりいく分範囲がせばまっているがほぼ同様のパターンを示した。
(4)NCSは密度低下の範囲が極端にせまく,しかも注入点近くで104レベルまで低下したのみであったが,さらに長期にわたって調査する必要があろう。