九州病害虫研究会報
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チャノキイロアザミウマのブドウにおける発生消長と被害発生量の予察法
宮原 実山田 健一竹石 文雄
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1976 年 22 巻 p. 65-67

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抄録

1. ブドウとチャにおけるチヤノキイロアザミウマの発生消長ならびにブドウ果房の前期の被害量を予察する方法について検討した。
2. ブドウにおけるチャノキイロァザミウマの発生は,花蕾期(5月中旬)ころから成虫の寄生を認め,5月下旬以降から漸増した。その後,6月には幼虫の発生が認められ果房および新梢上での寄生が多くなり,続いて6月下旬~7月は成・幼虫が高密度で発生経過した。なおブドウで最初に発生する成虫は,主としてチャで繁殖した第2回成虫が移動し寄生するものと考える。
3. チャにおける5月の幼虫密度とブドウ果房の前期の被害量との間には高い相関関係を認め,この関係式から前期の被害量の予察が可能と思われる。

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