九州病害虫研究会報
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ウリミバエBactrocera cucurbitae COQUILLETT不妊雌によるウリ類果実への刺し傷の特徴と被害
宮竹 貴久伊良部 忠男比嘉 良次
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1993 年 39 巻 p. 102-105

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抄録

1.ウリミバエの不妊雌が野外でウリ類果実に刺し傷を生じさせるかどうかについて検討した。
2.野外網室内の鉢植えに成ったウリ類果実に不妊雌を放して刺し傷を作らせ,その特徴を解析し不妊雌による刺し傷の判定基準の作成を試みたところ,不妊雌によって生じた刺し傷は5タイプに分類できた。
3.不妊雌による刺し傷の特徴はウリ類の種類によって異なった。
4.この判定基準をもとにウリミバエ不妊雌による栽培ウリ類の推定被害果実率を野外で求めたところ,キュウリ,ヘチマ,ニガウリのいずれにおいても被害果実率は1%以下であった。よってウリミバエ不妊雌の刺し傷によるウリ類栽培への経済的被害は極めて小さいと考えられた。

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