喉頭
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喉頭に発生したPLGAの1例
高木 誠治恒富 今日子津田 邦良溝上 宏幸大谷 信二進 武幹
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1998 年 10 巻 2 号 p. 136-139

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抄録
Polymorphous Low-Grade Adenocarcinolna (PLGA) は, 小唾液腺由来の低悪性度腺癌で, 病理学的には多彩な組織像を呈する.本腫瘍は肉眼的には境界は比較的明瞭だが, 病理組織学的には被膜形成は弱く周囲組織への浸潤を認める.根治的な摘出が行われれば一般に予後は良好で, 頸部リンパ節転移や遠隔転移を来すことは稀な腫瘍とされている.今回われわれは72歳女性の喉頭蓋に発生したPLGAの症例を経験したので報告した.PLGAは放射線, 化学療法に抵抗性であることから, 外科的切除が唯一の治療である.自験例ではendolaryngeal microsurgery下に, Nd-YAGレーザーを用いて切除を行い良好な経過を得た.
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© 日本喉頭科学会
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