我々は2006年の秋から広東省北部に位置する南嶺山地周辺に於いて蝶の幼生期探査のプロジェクトを続けてきたが,2009年冬期で一応の区切りをつけ,これまでの成果を順次報告していく.しかし,調査研究途上の種類もあり,今後も機会を得てこのプロジェクトは継続していくつもりである.今回の調査報告では約35種の蝶の幼生が観察解明された.それらの食餌植物を示すとともに,シナフトオアゲハ,マルバネクロヒカゲモドキ,トリマクラクロヒカゲ,オオムラサキ,ミナミキイロミスジ,ララサンミドリシジミ,ポタニンクロツバメシジミについて記述し,生態およびそれらの食樹の写真を示した.