2001 年 2001 巻 9 号 p. 85-92
本研究は、韓国で制定された三つの物流費算定基準の制定における日本基準の影響を比較検討することを目的としている。韓国基準の制定過程、体系、内容などを中心に検討した上で、両国基準の関連性を比較検討した結果は、KPC計算準則と商議マニュアルはそれぞれ日本の運輸省基準と通産省マニュアルに大きな部分を準用していることが明らかであった。しかし、韓国における企業物流の環境や物流費管理実務が日本に比べて相違している部分が多いため、韓国基準は日本基準を適切に修正し補完しながら制定しようとする努力がみられるが、韓国の独自的な基準として建交部基準の特色は弱いと言える。