抄録
わが国大手小売業の多くは自社専用センターを開設・運営しており、その大半が店頭欠品を最小にする目的から、在庫型センター (DC : Distribution Center) を志向している。
本研究では、標準的な大手小売業における販売データ (POSデータ) を用いて、店頭における目標欠品率を実現する為の理論的な最適在庫水準を求め、そしてそれが実際の在庫水準とどのように乖離しているか考察した。目標欠品率を実現するには、多くの商品において店頭在庫のみで十分であり、専用センターに在庫する必要性が低いことを明らかにした。