抄録
本研究は、サプライチェーンを対象化する場のあり方を問題視し、SCMにおけるメタ・マネジメントを論じる。メタ・マネジメントとは、マネジメントのための「場」を設定するマネジメントである。メタ・マネジメントの視点から、主として聞き取り調査に基づいて今後のSCMの展開について考察する。SCMを進展させる環境変化要因として、 (1) 小売業者のバイイングパワーの拡大、 (2) グローカル化、 (3) SCMの環境志向化の3つを挙げた。それら要因別にSCMの進展が図られる可能性を論じ、そしてそこでのメタ・メネジメントの課題と知見を提示した。