抄録
日本語の「ゆれ」の一つに,英語のV音を外来語として受け入れる際にバ行音とするかヴァ行音とするかということがある.検索エンジンを使ってWWWを検索すると,ヒット件数がそれぞれの語形の出現頻度に近くなり,手軽に使用状況が把握できる.調査結果からは,バ行音での受け入れがすでに確立している例がたくさんあった.しかし,ヴァ行音も使われて,バ行音との間でゆれが認められる例もあった.それらは,(1)音楽関係の語であったり,(2)地名や人名であったり,(3)英語以外の外来語が起源であったりするような場合が多かった.また,一部には,ヴァ行音が新しい意味を持つ語形として日本語に入りつつある例もあった.