計量国語学
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最新号
2020年度テーマ特集 計量的言語データ分析と日本語教育
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
2020年度テーマ特集 計量的言語データ分析と日本語教育
  • 石川 慎一郎
    2020 年 32 巻 7 号 p. 371
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/12/20
    ジャーナル オープンアクセス
  • 李 在鎬
    原稿種別: 特集・招待論文A
    2020 年 32 巻 7 号 p. 372-386
    発行日: 2020/12/20
    公開日: 2021/12/20
    ジャーナル オープンアクセス
    日本語教育は,言語,教育,社会にまたがる研究テーマを扱う領域である.このことは,過去40年間の日本語教育の歩みからも確認できる.日本語教育における様々な研究課題に対して,計量言語学の頻度分析モデルがどのような事実を明らかにするのか,具体事例に基づいて考える.とりわけ,3点の事実を明らかにする.1) 母語話者データの大規模コーパスの調査分析に基づく研究は,言語と教育にまたがる日本語教育の課題を解決する可能性があること,2) 学習者コーパスの調査分析に基づく研究は,教育における日本語教育の課題,とりわけ第二言語習得における課題を解決する可能性があること,3) 小規模の自作コーパスの調査分析に基づく研究は,社会における日本語教育の課題を解決する上で,有効であることを示す.
  • 阿辺川 武, 仁科 喜久子, 八木 豊, ホドシチェック ボル
    原稿種別: 2020年度特集・招待論文A
    2020 年 32 巻 7 号 p. 387-402
    発行日: 2020/12/20
    公開日: 2021/12/20
    ジャーナル オープンアクセス
    本論文では,日本語学習者の接続表現の使用傾向の分析から,接続表現の使い方の問題点を見つけ出し,適切な指導法の提案をおこなった.分析手法として大規模コーパスから作成した接続表現リストを用いて,「基本と派生」「指示語」「辞書記載」「意味機能」の4つの観点から接続表現を分類し,学習者論文や学習者作文を含む5つのコーパスの接続表現の使用傾向を比較した.分析の結果,学習者作文での接続表現の使用頻度が最も高く,特定の意味機能を持つ接続表現を多用していることがわかった.そして,同程度の日本語レベルの学習者によって記述された文章でもレジスターの違いにより接続表現の使用傾向が異なることがわかり,学習者の書いた文章の分析では複数の異なるレジスターを用意する必要性が示された.
  • 日本語学習者コーパス(I-JAS)の分析に基づいて
    迫田 久美子, 細井 陽子
    原稿種別: 2020年度特集・招待論文B
    2020 年 32 巻 7 号 p. 403-418
    発行日: 2020/12/20
    公開日: 2021/12/20
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究の目的は,日本語学習者コーパスI-JASのデータに基づき,学習環境の違いが言語使用にどのような影響を与えるのかを「正確さ」と「複雑さ」の観点から分析を行うことである.具体的には,3つの異なった学習環境の日本語学習者のストーリーテリングの言語使用をTユニットや節数等によって比較分析する.第1群は,自国の教育機関で日本語を学ぶJFL群,第2群は,来日後,教室環境で学ぶJSL-C群,第3群は,日本に在住し,教育機関には通わず自然習得によって日本語を学ぶJSL-N群である.3群のデータを統計分析した結果,JSL-N群は,JFL群やJSL-C群に比べて,正確さと複雑さの両面において優れていること, JSL-C群はJFL群とあまり差がないことがわかった.しかし,JSL-C群はJSL-N群と同様,JFL群に比べて並列節を用いて長い文を生成していることがわかり,複雑さの発達の前段階であろうと推測された.
  • 中俣 尚己
    原稿種別: 2020年度特集・論文B
    2020 年 32 巻 7 号 p. 419-435
    発行日: 2020/12/20
    公開日: 2021/12/20
    ジャーナル オープンアクセス
    本論文では,日本語学習者にとって困難とされる副詞の文体情報の計量を試みた.日本語教育において基本となる副詞ならびにそれと文体的には異なるが意味が似ている副詞計164語を対象とした.それぞれの副詞をBCCWJで検索,14レジスターにおける調整頻度を算出し,得られたデータに対し,主成分分析を行った.各副詞における2つの主成分の主成分得点により,副詞を分類した. 主成分分析の結果,PC1として「双方向的VS一方向的」の対立軸,PC2として「自己表現的VS公共的」の対立軸が抽出された.これは英語の文体研究と合致する.副詞はこの二軸を用いて「A 自分について表現する副詞」「B 客観的に表現する副詞」「C1 より洗練されたやりとりで使う副詞」「C2 日常的なやりとりで使う基本の副詞」の3種4類に分類される.この分類では,類義の副詞はほぼ異なるグループに属することが確認された.
  • 森 秀明
    原稿種別: 2020年度特集・研究ノート
    2020 年 32 巻 7 号 p. 436-446
    発行日: 2020/12/20
    公開日: 2021/12/20
    ジャーナル オープンアクセス
    学習者コーパスは,均衡コーパスと異なり,代表性や大規模性を満たしていないものが多い.しかしその分析には,基本的に均衡コーパスと同様の分析法が用いられてきた.本稿では,従来の分析法が統計的に有効かどうかを検討した.その結果,誤用表現,文,形態素などの言語単位は,学習者ごとに一定のまとまりを持っているため,統計分析に不可欠な独立性の仮定を満たしていないこと,また,外れ値によって分析結果を大きく歪める場合があることが明らかとなった.このため,従来の分析法に替えて,学習者別に頻度を集約し,学習者を観察単位として分析する方法が有効だと考えられた.
解説
  • 赤羽 優子
    原稿種別: 解説
    2020 年 32 巻 7 号 p. 447-465
    発行日: 2020/12/20
    公開日: 2021/12/20
    ジャーナル オープンアクセス
    本稿では,本連載(8)と(9)で解説されたGoogleフォームとCGI以外のインターネット調査方法として,インターネット関連企業が提供しているアンケート調査サービス及びアンケート作成ツールについて解説する.今回はコスト面と研究分野での利用を考慮し,セルフ型インターネット調査に焦点を当てる.セルフ型インターネット調査は,インターネット調査会社が提供するツールを利用して,調査者自身がアンケートを設計し,回答の収集,集計,分析を行う調査である.今回取り上げるアンケート調査サービスは,Questant,SurveyMonkey,MOMONGAアンケート,100人アンケートである.各サービスとツールの詳細を紹介し,その特徴をまとめ,研究への利用を考察する
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