抄録
形態素(語基)の結合用法と自立用法との関係を,新聞に現れた外来語系語基上位50 種を対象として,主に量的な側面から調査・考察した.調査は,外来語系語基が漢語・外来語の語基と共起してつくる語構成(M結合)・句構成(W結合)を異なりでカウントし,非主要部・主要部別に,相関係数・共通度・差異係数を求めた.その結果,非主要部用法ではM結合とW結合の間に強い正の相関関係が認められたが,主要部用法では認められなかった.結合相手の共通度も,非主要部用法の方が主要部用法より大きかった.また,非主要部用法ではW結合が,主要部用法ではM結合が多かった.これらのことから,対象とした外来語系語基は,非主要部になる場合にはM結合とW結合との間に構文的な語形成の傾向,主要部になる場合には命名的な語形成の傾向をもつことが推測された.今後,個別の語基についてM結合とW結合との関係を分析し,この推測を検証していく必要がある.