2023 年 40 巻 p. 151-157
マツダでは,クルマの価値を向上させる革新的な材料を効率的に開発する材料モデルベースリサーチ(MBR)の考え方に基づき,多機能同時制御モデル技術の開発を進めている。これまでに,車室内の静粛性や快適性に寄与する多孔質材料に対して,限られた質量と容積の中でねらいの吸音機能,断熱機能を実現するために,その微視構造を効率的に設計する技術を開発した。今回,これまで構築した技術を応用して,新たに防振機能設計のための基礎的な微視構造モデルを構築し,主要因子である弾性の発現メカニズムを検討したので報告する。